良い姿勢というと、多くの人は背筋が伸びた状態だと思っていますが、これは半分正解といった感じです。
良い姿勢というのは、正しく表現すれば「骨盤が立っている」姿勢のことです。
あくまで骨盤の傾きが優先です。
骨盤が立つと、背筋は自然と伸び、あごは自然とひけます。
良い姿勢とは骨盤が立った状態のことです。
この姿勢は立っているときよりも座っているときに作るのが一番簡単で効果的です。
ただし、やり始めは腰椎を傷める可能性がありますから、以下の手順で順番に根気よく行ってください。
まずは、普段の座り姿勢を確認しましょう。オレンジのラインが骨盤の傾斜です。
あなたもこういう状態に近くはないですか?電車で座っている人はほとんどこんな感じですね。
肛門がすっかり押しつぶされてます。背骨の生理湾曲はまったくありません。
このとき、尾骨の先端がどのあたりにあるか確認しておきましょう。
お尻の下にあるかも?
指の先端は尾骨を触っていますが、やっぱりお尻の下ですね。かなり下です。
肛門はもちろんのこと、尾骨の先端も踏んずけられています。
では、骨盤を立ててみましょう。尾骨を持ち上げる意識です。
お!かなり立ちましたね。でもまだまだです。もっといきますよ!
ここで終わっていてはいけません。見ての通り、腰椎はまだ後ろに湾曲しています。あと一歩。
すごいでっちりです!((+_+))
ここまで来てやっと骨盤がまっすぐに立ちました。腰椎がお腹側に湾曲しているのがわかるでしょうか。ちゃんと坐骨で座れているのがこの角度。
ちなみにこの状態の尾骨の位置を確認しておきましょう。
先ほどの位置と比べて一目瞭然、尾骨も肛門も押しつぶされることなく浮上してきました。これが正しい位置です。
そして、ここからが大事なポイントです。
このままだと反り腰で腰椎を傷めてしまうので、上半身を前に倒します。
骨盤や腰椎は硬いうちは、もっと前に倒れてもいいくらいです。
食卓テーブルなら肘をテーブルに預けてしまうと楽です。
ソファなら、大きめのクッションを抱えましょう。
意識するのは骨盤の傾きだけです。胸を張ろうとか背中を伸ばそうとしなくても大丈夫。
始めは数十秒からで大丈夫。頑張りすぎると背中が疲れます。
徐々に頻度も時間も増やします。
慣れてきたら、前傾が緩やかになり不自然ではなくなってきます。
生理湾曲のある背中は、頭が骨盤の真上に乗るので何時間でも背中や肩がこらない座り方です。
背中を丸めて座っていると背中がこってくるのが敏感にわかるようになります。膝が自然と閉じるので脚を組むこともありません。
癖になるまで体が覚えるまでがんばりましょう。